さんまとヨダか

家の冷蔵庫にでっぷりと太ったさんまが三匹並んでいたので、楽しみにしていたら、
翌日にはもういなくなっていた。

嫌な予感がして、つれに「あのさんま、どうしたの?」と尋ねると、
「あら、食べたかったの?」という返事。
食べたかったに決まっているじゃないか。

「子供たちが、食べちゃったからしょうがないよ」つれは、さらに追い打ちをかける。
うちの子は、まだ五歳と二歳じゃないか。旦那の分くらい、とっとけるだろう……。

「でもね、○○ちゃんが、一匹半くらい食べちゃったのよ」つれが、腕組みをする。
「……○○ちゃんか」思わず、ため息をつく。

知っている。うちの娘は、平気でおとな一人分くらいたいらげる。
1、5リットルのペットボトルを持って、ラッパ飲みをしている姿もよくみかける。
そして最後に決めぜりふのように、いう。
「パパの分、のんじゃった」
ぱんぱんにはりつめたお腹を、さらにせりだして。

そういえば、先日のヨダかのプレオープンの際、
うちの娘の姿を見た同期のひとりが言っていた。
「もしかして、この鳥のモデルって、○○ちゃんじゃないの?」

そうだ。
ヨダかの絵を描いている途中、なんとなく娘の姿が浮かんできて、
できあがってみたら娘に似ていたのだ。

だから、娘には感謝しなくてはならないかもしれない。
さんまくらい、笑ってゆずる大人の余裕を持つべきかもしれない。
さんま、とヨダか。共通点は、でっぷりとせりだしたお腹かな。(内藤まろ)

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